君の名は。 総合:☆☆☆☆
「言の葉の庭」の後に作られた新海誠監督の劇場用アニメ。2016年公開。
大ヒットしましたからね。知らない人を探す方が難しいかも。
☆5と相当悩みましたが、そもそもどうして起きる入れ替り?分裂した彗星のあの軌道でなぜ?など不思議な点が観てて気になること、ウルトラマンがカラータイマー鳴ってから既に3分経っているのに何時迄も戦っているようなクライマックスの焦ったさ、微妙な挿入歌、「秒速5センチメートル」の対極となるエンディング。これらを比較して考えると、どうしても「秒速5センチメートル」と差をつけたくなりました。
・ストーリー
組紐のように絡み合いながら、時空を超え入れ替わる17歳の男の子と女の子。ずっとすれ違いを続ける運命だった二人を引き寄せたのは、分裂した彗星でした。
・演出・作画
だいぶ大衆に寄り添いましたから、新海誠監督の元々の力から大ヒットさせるのは難しくなかったかもしれません。
マニアックなまでにこだわって作られていた今までの作品から比べると、だいぶ普通になった気もしますが、それでもやはり新海誠監督クオリティ。特に背景がやたらリアル志向なのは相変わらずです。釘を打ち付けるシーンでは、最後のひと叩きで、金槌の痕が残る演出など、細かな気配りも行き届いています。三葉、四葉の巫女姿での舞がとても自然で魅力的、アニメーションも間違いないです。
キャラデザインが「あの花」「ここさけ」「ダリフラ」などの田中将賀さんと「もののけ姫」「千と千尋」「パプリカ」などの安藤雅司さんなのも、 多くの人に受け入れられた理由の一つではないでしょうか。
・音楽
サントラは良いんですが、挿入歌は少しうざかったです、自分には。
・演技
俳優さんと声優さんの混成チームで、名前を見なくても、この子は声優さんだなとか、俳優さんだなとか、声の伸びが違うので、とてもわかりやすい。ただ、俳優さんの中でも声優としてやれる人をきちんとキャスティングしているようで、あまり違和感が無いばかりでなく、映画「ちはやふる」を観る限り、ひょっとして声優としての適性の方があるのではと思えるヒロイン役の上白石萌音さんと、声優としてもすでに実績を重ねてきた神木隆之介さんの主人公二人が、映画「転校生」の尾美としのりさんと小林聡美さんのように、一人の人物の中に現れる男の子と女の子の二役をきちんと演じ分けられている点がとても印象的でした。
おばあさん役の市原悦子さんは、俳優とか声優とか、今更ですね。声優陣では、悠木碧さん、ちょい役だけど前作を知っているとなんだか楽しい花澤香菜さんらも出ていて安心の演技で脇を固めています。脇役、重要です。
ちなみに、劇中で登場する組紐、グッズ展開されていました。

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