原作はTVアニメ「結城友奈は勇者である(以下ゆゆゆ)」と同時に連載されていた小説(イラストノベルって言ってますね)。原作、既読です。
アニメは全6話で、2時間半あれば見終われます。
「ゆゆゆ」での名シーン・名セリフの一つ「自分の涙の意味がわからないの!」の意味がわかります。時系列としては「ゆゆゆ」の2年前の世界を描いていますが、「ゆゆゆ」と同時連載されていたこともあり、並行して観ることで真価が発揮されるかもしれません。当時と同じ状況で両方のアニメを観るためにはどの順番で観れば良いかを紹介してくださっているブログもありますので、興味のある方、まだ両方とも観ていない方は、そちらもご参照ください。制作陣の意図を尊重して公開順に観ることを好まれる方や、問題を見るより先に解答を見ることを敬遠される方は、「ゆゆゆ」「結城友奈は勇者である 鷲尾須美の章(以下わすゆ)」の順に見たほうがい良いかと思います。
自分は期せずして「わすゆ」から「ゆゆゆ」の順、時系列型で観ることになりましたが、後悔はしていません。むしろ、「わすゆ」を観たから「ゆゆゆ」を観たくなったと言えます。続きを観たくなる、それほど「わすゆ」のストーリーは秀逸だと感じています。
ただし、「わすゆ」単体の展開から「まどマギ」を連想する方は多いでしょう。自分もそうでした。そこに引っ張られて、「わすゆ」と「まどマギ」それぞれに流れる別のテーマを捉えられなくなるのは、少し残念です。「勇者であるシリーズ」全体を通して観る読むすれば、それぞれの違う魅力がはっきりします。もし「まどマギ」との比較で「わすゆ」に面白さを感じられないのであれば、「勇者であるシリーズ」全部、とは言いません、「わすゆ」「ゆゆゆ」二つだけでも観ていただければな、と思います。自分はそれで「勇者であるシリーズ」の魅力にどっぷりはまってしまいました。
・ストーリー
自分は期せずして「わすゆ」から「ゆゆゆ」の順、時系列型で観ることになりましたが、後悔はしていません。むしろ、「わすゆ」を観たから「ゆゆゆ」を観たくなったと言えます。続きを観たくなる、それほど「わすゆ」のストーリーは秀逸だと感じています。
ただし、「わすゆ」単体の展開から「まどマギ」を連想する方は多いでしょう。自分もそうでした。そこに引っ張られて、「わすゆ」と「まどマギ」それぞれに流れる別のテーマを捉えられなくなるのは、少し残念です。「勇者であるシリーズ」全体を通して観る読むすれば、それぞれの違う魅力がはっきりします。もし「まどマギ」との比較で「わすゆ」に面白さを感じられないのであれば、「勇者であるシリーズ」全部、とは言いません、「わすゆ」「ゆゆゆ」二つだけでも観ていただければな、と思います。自分はそれで「勇者であるシリーズ」の魅力にどっぷりはまってしまいました。
・ストーリー
勇者は神様からの指名制。自分の意思なんか御構い無しに勇者にさせられ、あげく犠牲を強いられる少女たちのお話です。それが嫌と言う奴はそもそも指名されないでしょうが「ゆゆゆ」では一応、選択権がありました。割と個人的な理由で勇者になるための最終決定ボタンを押しているので、それが裏切られたと感じた時に勇者は暴走しかけるのですが、それでも踏みとどまるのが勇者たる所以です。ところが「わすゆ」時代までは、その選択権さえありませんでした。級友にお役目について問われた勇者は以下のような言葉を口にします。
「あのね、そうなりたかったわけじゃないのさー」
「それができる強い子だったから、、神樹様に選ばれたの」
彼女らの苦悩が滲んで見えるようです。
大きなお役目に誇りさえ持っていた「わすゆ」時代の勇者が、この時に強いられた犠牲の記憶が潜在意識として残り、「ゆゆゆ」時代には勇者であることの意識を変化させていきます。「ゆゆゆ」時代の暴走の背景でもあるわけです。「わすゆ」だけでも十分楽しめます。ですが「ゆゆゆ」と併せて観る事で、世界観がより膨らむことも確かです。
・演出
1話2話で出塁し、3話でクリーンヒット。4話5話6話の連続ホームランで試合を決めています。明暗の対比。喜怒哀楽の見せ方、そこへのつなげ方。ミスリード手法。設定、背景、心情を言葉ではなく、できるだけ仕草、動作で見せてくれる。「ゆゆゆ」で監督だった岸誠二さんは総監督になっていますが、やっぱこの人の作品、手法、好きですね。
・作画
円盤買って良いんじゃないかなあ。
・音楽
サントラ買って良いんじゃないかなあ。
アニメを盛り上げる背景でもあり、独立した楽曲としての聞きごたえもあります。戦闘シーンもいいのですが、5話前半のイベントでの音楽、花火の場面でのバラード調の音楽も、とても良かったと思います。OP/EDも良いです。
アニメを盛り上げる背景でもあり、独立した楽曲としての聞きごたえもあります。戦闘シーンもいいのですが、5話前半のイベントでの音楽、花火の場面でのバラード調の音楽も、とても良かったと思います。OP/EDも良いです。
・演技
3人のヒロインに三森すずこさん、花澤香菜さん、花守ゆみりさん。脇役ですが声優アワード受賞歴もある佐藤利奈さん。ほとんどこの4人で演じきっている感じなのですが、もう、すごい、です。三森すずこさんって美しい声ですね。早見沙織さんのようにあまり声質を変えない方ですが、演技もうまいし、歌も超絶うまいです。「ゆゆゆ」ではあまり登場しなかった乃木園子役の花澤香菜さんですが、2期でのこの人の存在は、かなり大きい。花守ゆみりさんも二人のスーパースターに引けを取らない演技でしたし、佐藤利奈さんの徐々に心を殺していく演技も見応えがありました。
「クレイマー、クレイマー」という映画をご存知でしょうか。お母さんが家を出て行ってしまった後、自分の感情を抑えながら必死にお父さんと暮らしていく小さな子供。そして、お母さんとの再会。親の身勝手に翻弄される少年の健気さに打たれるアカデミー賞受賞作品なのですが、公開された時の自分はまだティーンエイジャーでした。面白いとは思いましたが、子供を持った後に、再度観た時の感動からは程遠かった。
最終的には自分たちの生存のためとは言え、運命に従いみんなのために戦う少女たちを描く「わすゆ」に魅せられたのも、ひょっとしたら、子供を持った後の、今の自分だからなのかもしれません。最後に、「わすゆ」での大人たちの会話から。
「神樹様のお役目でいかれるとは大変名誉な事じゃないか。」
「そうは言ってもねえ。うちの子がもしそうだったらと思うと。」
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