2018年7月1日日曜日

妹さえいればいい。 vs ヲタクに恋は難しい

妹さえいればいい。 総合:☆☆☆
ヲタクに恋は難しい 総合:☆☆☆

両方とも現在進行形の漫画が原作です。
二十歳を超えた大人同士の恋物語同士。以前に感想を投稿したReLIFE、ネト充のススメと同じカテゴリー扱いです。この4作品を並べてみると、一番非現実的だけど、ゆえに、アニメとして一番印象深かったReLIFEが、自分としてはオススメです。

・ストーリー
「妹さえいればいい。」
若くしてラノベ作家となった主人公を取り巻く作家や編集者を描いた物語。クリエイターとは、という点では、制作陣の狙いほど、リアルさは感じません。なんとなく「こみっくがーるず」と似た設定ですが、そこは大人の世界、複雑な恋愛関係も絡んできます。ドロドロせず、かといって、ウジウジもせず、なんとなく流れに身を任せているような雰囲気に妙な現実感があり、むしろ、こちらの話こそがメインテーマだと思いました。複雑とはいえ、基本主人公のハーレム状態です。にも関わらず、はっきりとはさせていないもののステディはしっかりと二人の中では決まっているため、結局、その他の女性たちは色恋沙汰に過度に苦しめられることもなく、前向きにやりたいことを見つけていきます。良い意味でアニメらしくない展開のおかげで、自分としては楽しむことができました。ペアが決まっていて、障害があっても、そこにブレがないと安心して見ていられる、そんな関係を描くストーリーに自分は好感を持つようです。
「ヲタクに恋は難しい」
オタクだと知られると必然的に失恋に至ってきたヒロインが、今度こそは隠し通すと転職した先で出会ったのが、幼馴染のオタク男子。ときめいた訳でもないのに、オタク同士なら楽に付き合えるから、と始めた恋人関係が、徐々に恋愛へと変化していく様子を描いています。なんとなくお見合い結婚みたいな展開だな、と。悪くない恋愛の形だとは思うのですが、オタクの生態が深掘りされている訳でもなく、だらっとした恋模様を見るアニメになっていて、可もなく不可もなく、といった感じでしょうか。

・演出
両作品とも、アニメである必要性は、それほど感じません。

・作画
絶賛するほどではありませんが、アクションシーンが多いわけでもなく、テレビアニメとして普通に観られるかと思います。

・音楽
「妹さえいればいい。」のエンディング曲、「ヲタクに恋は難しい」のオープニングが良かったです。

・演技
基本、ほぼほぼ声優さんにつけるケチはありません。その上であえてピックアップ。
「妹さえいればいい。」
辛い過去がありながら、救ってくれた主人公への偏執的とも言える愛情と、それゆえに今を明るく振る舞える、少し病んだ女の子を、行動や言動は過度で過激なんだけれど、そこに不自然さを感じさせず、そうなった背景を透かしてみせるような金元寿子さんの演技が、可児那由多を魅力的なキャラにしてくれています。
「ヲタクに恋は難しい」
エンドロール見るまで気づかなかった桜城光役の悠木碧さんに、ここでもびっくり。キノをさらに大人にしたような声質の演技でご登場されています。
ヒロインの相方の演技がオタクというより根暗に感じるのが難点ですかねえ。


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