むずかしー。正直、これだけで完結していないため☆3にしようか悩んだんですが、引き込まれずにはいられない作品そのものに敬意を払って☆4です。
原作は現在進行形の漫画です。既刊既読。漫画は絵もストーリーも荒削りな印象だったのですが、これでもかこれでもかと新しい発見の連続で、テンポよく進む展開がとても面白いです。荒削りだと聞いていたので、発表されてからだいぶ経つまで、漫画は読まないでいたのですが、ひょんな事で1巻読んだことから、一気読みです。
まあ、原作の今の状況から考えると、この作品での設定は、すでに、破綻している状態なのですが^^;
天敵である巨人から、自分たちを守るために、高い壁を築いて、巨人の侵入を100年間防いで平和を保ってきた人類が、超巨大巨人の出現で壁を壊されてから、人類と巨人の本当の戦いが始まります。エルヴィン・スミスが団長になってからは、力任せではなく、知恵と知恵の戦いになっているところも見所です。
いやあ、それにしても人が死ぬ死ぬ。主要人物も死ぬ死ぬ。あまり人が死にすぎるアニメは好きではないのですが、この巨人の理不尽な強さを表現するにはどうしても必要なものと、このアニメについては、珍しく容認側に自分は立っています。死にすぎるとは言っても、フランツを助けようと必死で蘇生術を試みるハンナに「もうやめろよ」という理由になっている状態を、さすがにアニメ化にはできなかったようで、グロい表現は地上波らしい気配りで、幾分抑えられているようにも見えました、が、やっぱり死にすぎなのは確かです。モブが死ぬのは良くありがちだけど、これだけ主要人物がいなくなるストーリ展開は稀有ではないでしょうか。
・演出
とにかく、完結していないことに注意が必要です。
ただ、漫画既読の者としては、ひっきりなしに起こる状況変化(東京グールに比べればわかりやすい)によって、最新刊の状況は、連載開始当初の頃とは別世界になってるため、そういや、最初の頃はどうだったんだっけと思い出すダイジェスト版として相当ありがたいです。
冒頭の悲劇の演出は、漫画での表現を超えている、と思いました。そんなにくどい訳でもなく、観ていて居た堪れなくなりました。
・作画
特筆すべきは立体機動の表現です。これはもう、漫画じゃ無理。アニメにしてくれて、本当にありがとう、というレベルです。この迫力あるアクションを観るためだけでも、このアニメの存在価値はある、とさえ思います。
ただ、テレビアニメのダイジェストではあるので、アニメ映画のクオリティとしては少し劣り、必ずしもキャラが安定していたり、動画がスムーズではなかったりもするのですが、そもそも原作の荒っぽさに比べれば、全然許容範囲です。
・音楽
まあまあ、かな。サントラは、シーンをよく盛り上げていると思います。
・演技
アニを助けようとするエレンの会話に、これ以上話しても「不毛」と一言、剣を抜こうとする名シーン。エレンに、あなたが巨人に変身できないのは、アニに特別な感情があるんじゃないの、と迫る時の眼光の不気味さ、アニとエレンの格闘練習中に寝技となってエレンを倒したアニに対して「私にも教えて」と死んだ目をして迫る、もう、どうみても嫉妬だろそれ、のミカサ・アッカーマンにつきますw 客観的に見た感じ、エレンはミカサには家族に対するような愛情、アニに対してはもっと異性的な感情を匂わせているので、普通にいけば、この三角関係も面白かったのですが、この原作者の話の持っていき方、非凡だなあ、と思います。 ミカサは、エレンに対して通常は「かかあ天下」みたいな接し方ですが、エレンに反発されればすぐに従うし、とにかく自分の存在意義はエレンとともにある唯それのみ、という非常に強い盲目的な一途っぷりは、エレンに何かあった時の激昂ぶり、エレンが死んだと思った時の自滅願望にも現れていて、彼女のエレンへの依存度は相当なものです。リーヴァイ兵長を除けば当代随一の戦闘能力を持つ彼女の一途な思いが、彼女をとても魅力的にしていて、これを声の分野で見事に演じているのが石川由依さんです。
劇場版シーズン2がNHKで20日(19日深夜)に放送されるようです。そして、シーズン3もNHKから7月23日スタートで始まるとのことです。
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