七つの大罪 戒めの復活 総合:☆☆☆☆
現在進行形の漫画が原作です。歴史のある少年漫画雑誌に長年連載されているだけあり、いかにもの少年漫画。このアニメでは2クール使って、漫画の途中のエピソード、十戒との緒戦を描いています。
前作もあり、映画とはいえ、次作の制作も決まっている、現在進行形の漫画原作アニメを評価するのは避けたいところなのですが、この作品に限っては、「戒めの復活」だけでも十分楽しめる作品だと思います。少年漫画の破天荒で爽快な物語が観たいのなら、お勧めできるかと。
前作を背景としてうまく取り込んでいる、次作につなげるぞつなげるぞという感じがなく、淡々と現状残されている課題を前に、前へ進んでいこうという決起で終わらせているエンディングが、消化不良をあまりおこさせない要因かと思われます。
・ストーリー
リオネス王国を救った英雄七つの大罪の後日譚。新たに世界に脅威をもたらす十戒の封印が解けたことにより、これを鎮めるために再び立ち上がった七つの大罪の冒険活劇です。ヒーロー・メリオダスと前世からの恋人・エリザベスとのラブストーリーも、まさに王道少年漫画、という感じです。
・演出
ファンタジーですしアニメでの表現があっているのではないでしょうか。
さて、自分は昼行燈、好きなんです。普段はうだつの上がらないふりをしているが、実は最強、という日本の時代劇ではもうテンプレート以外の何物でもない、この設定が、大好きなんです。水戸黄門、遠山の金さん、必殺シリーズ、暴れん坊将軍などなど、もうこのパターンのオンパレードです。それでも面白いのはやはり日本人の特性というか美学なのではないでしょうか。なので自分は中村主水や刑事コロンボの大ファンです。
そして、この七つの大罪では「傲慢の罪・エスカノール」がこのパターンに当てはまるヒーローで、お天道様が高く上っている時はまさに無敵、その上、気持ちのいいほどの傲慢さ、俺最強好きにはたまらないのではないでしょうか。ところが、日が暮れると貧弱な酒場の店主に成り下がるこのギャップがたまりません。こういう弱点を持っているからこそ、最強ぶりが引き立つのかもしれませんね。
・作画
キャラも安定して動画も迫力があり、良いんじゃないでしょうか。
・音楽
サントラはあまり印象に残らなかったのですが、OP・EDは良かったな。
・演技
力入っているキャスティングですね。この作品でも声優さんを一人一人上げていくとキリがないので、あくまで自分的に特に気になった声優さんを泣く泣く3人に絞ると、エリザベス・雨宮天さん、ディアンヌ・悠木碧さんが相変わらずキャラの特徴に合わせた声質に変えて、かつ、クオリティを落とさないで演技しているのはさすが。マーリン・坂本真綾さんも健在です。
人は死にすぎるんですが、含めて考慮しても、そこそこ満足できるアニメではないでしょうか。
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