サマーウォーズ 総合:☆☆☆
マッドハウス制作のオリジナルアニメ映画。監督は細田守さん。
・ストーリー
生活の一部(インフラの制御や個人の管理など)を仮想世界に依存するようになった人類。その仮想世界を人工知能に乗っ取られ、世界が大混乱を起こす中、長野県上田市の真田家末裔を匂わせる一族が団結して、人工知能と戦う物語。ハルマゲドンなのに、日本の片田舎の一族が頑張る、という設定が、新鮮な感覚を与えてくれます。
・演出
みやすい絵。青い空、白い雲、田舎の緑。舞台設定も素晴らしいし、アニメらしい動き、テンポの良い展開もアニメならではの演出だったかと。ただし、基本的に俳優さんが演じているアニメ。アニメの表現って舞台演劇みたいなところがあると考えていて、これをテレビや映画のノリで俳優さんが演じると、どうしても、表情と声のギャップから、インパクトが欠けてくるように思うのです。「ひそねとまそたん」では、通常のアフレコではなく、声優の演技に合わせて絵を起こす手法を取っているのですが、もし、俳優さんを使うのなら、そういった工夫も必要ではないでしょうか。確かに俳優さんの演技って自然なのですが、それなら実写でやれば良くないかな。ただ、神木隆之介さんは声優としても素晴らしいと思います。
・作画
等身大の世界を描いているのですが、微妙なさじ加減でリアルとは少し離れたアニメならではの動きをみせる作画はいいですね。手塚治虫とか、ジブリとか、まあ、ディズニーとかの動きに似ていて、アニメとして王道じゃないですかね。
・音楽
そうね、普通に美しく盛り上がる背景だったかな。
・演技
自然な演技としては、皆さん素晴らしいのですが、アニメのテンションの高さを少しスポイルしてしまうところもあるのは、良し悪しです。
個人的には絶賛するほど、面白い話でも、ドラマティックな展開でも、感動的なラストでもなかったのですが、ドワっと広がる伏線がブワッと回収されるところはさすがですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿