2018年7月21日土曜日

フルメタIV

フルメタル・パニック! Invisible Victory 総合:☆☆☆

ライトノベル原作、12話完結です。原作はほぼ、同じところまで読んでいます。
原作は一応完結しています。このシーズンは原作の途中までとなります。
以下、シーズン4と略します。

・ストーリー
国家より進んだ軍事技術を持つ傭兵集団ミスリル。ウィスパードと呼ばれる人類には知り得るはずのない異文明の知識を持つ存在が、高度な技術を支え、国を裏で動かしています。同様な技術を保有する組織アマルガム。この二つの組織の抗争が表面化し、ミスリルが壊滅するところから物語は始まります。
シーズン4では、ウィスパードの力を持つヒロインはミスリルによって守られていましたが、ウィスパードの力を集め、より強力な軍事力を保持しようとするアマルガムに連れ去られ、ヒーローがこれを奪還すべく奮闘するところを描いています。
ヒーローは子供の頃から紛争地帯で育ち、殺し合いの中でも躊躇しません。このため、自分の感情をはっきりと意識していないものの、本能に従って、障害を徹底排除しつつ猪突猛進に突き進めますが、ヒロインの方は普通の女子高生として育って来ていますので、このような世界規模の殺し合いに周囲を含めて巻き込み巻き込まれたことに困惑し、葛藤しています。それでも状況を打開するために模索を続けますし、いざとなった時の決断力はヒーローよりもヒーローらしいので、鬱展開とは異なり、悩みながらも困難に立ち向かう姿勢に共感できます。
ウィスパードをめぐる勢力争いはシリーズ冒頭からの根幹になっていて、クライマックスに向け、話が大きく動く展開部分をこのシーズン4では描いています。ゆえに、このシーズンだけでは、明確なクライマックス、と言えるものがないので、話が尻切れとんぼに終わっています。この点を踏まえ☆を3にしています。

・演出
まあ、原作のせいでもあるのでしょうが、敵味方を明確に意識させるためには、敵(悪党)による味方の悲惨な死が常套手段とはいえ、むしろ、ヒーローにとってのヒロインの特殊性を際立たせるための演出のようになっていて、誰とは言いませんが、死なせるのは、ちょっとかわいそうでしたね。機動戦士ガンダムでリュウ・ホセイが死んだ時、ハモンさんを絶対悪と意識した人はいましたかね?こういうのが戦場だし、こういう演出をしてほしいと思うのです。
あと、最終話で、俺最強を誇示するような新型ASの演出は、その時の状況から考えると、より優先すべきことがあったと思われるのに、それをすっかり忘れて新しいおもちゃで遊んでいるような印象になってしまっていて残念でした。

・作画
素晴らしいですね。テレビアニメレベルではない、と言えるかと。若干キャラが不安定になるところもありましたが許容範囲です。なにより、マシンの動きとその格闘戦のリアルな迫力は特筆できると思います。

・音楽
ハリウッド映画ジェイソン・ボーンシリーズのサントラを聴いているような錯覚を時折覚えました。

・演技
ヒロインのゆきのさつきさん(平仮名に改名したのね)はもとより、ナミ役の茅原実里さんもよかったですね。スペシャルEDと挿入歌も歌っています。

今更ですが、TSRの地上波再放送の時の最終話のラストシーンぶつ切りは酷すぎましたね。断固MXテレビに抗議したいw

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