チア男子!! 総合:☆☆
2016年7月スタート。
小説原作。全12話。
・ストーリー
高校生まで続けてきた柔道に行き詰まりを感じていた坂東晴希。同じく柔道に挫折していた幼馴染の橋本一馬は両親のやっていたチアリーディングにずっと興味を持っていたが、これを機会に晴希を誘って大学でチアリーディング部を立ち上げた。初心者経験者などなどそれぞれ特徴的な出自・目的の仲間たちを集め、様々なトラブルを解決しながら、全国選手権を目指し、青春していく。
・演出
真っ只中にいる時はそう感じないのかもしれませんが、はたから見ると小恥ずかしさや青臭さが漂うエピソードや各自のとんがり過ぎた個性をそのまま演出するので、ついつい目をそらしてしまいます。
また、例えば、高校野球のアニメでは、野球部部員の目的へのベクトルは、ほぼ一緒だと思うのです。甲子園に行きたいとか、プロになりたいとか、もっとうまくなりたいとか。ふり幅は狭い。それはライバル含め同じで、彼らの真剣勝負がストーリーを面白くしているんだと思うのです。野球に限らず、概ねスポ根ものが感動的なのは、このベクトルの揃い方に疑いをいただかせないので、魅力ある作品になるのだと思います。
ゆえに、そのベクトルが揃っていない集団からスタートする本作品では、共通な目的にみんなが夢中になっている前提が覆っちゃうので、何か一つ乗り切れないのです。スポ根でなければそういう類のものもあり、だとは思うのですが、本作品は真剣に男子がチアでもスポーツだ、と訴えようとしているので、前提から調整に入っているエピソード群だと、どうにも感情移入できません。そこからかよ、て感じです。さらに、マジメ君の性格が悪すぎるし、リーダーたちのフォローも拙い。なにより肝心なベクトルを収束させるエピソードが、予定調和すぎるので、白けてしまいます。
そういや、不思議がいっぱいjust because!での大きな不思議の一つ「なんでメインの二人が同じ大学を目指していることを周りの友達は知っているのに当人たちにそれとなく気づかせることすらしないのか」二人の将来に大きく影響するのに。チア男子!!の登場人物にも同じく目を覆いたくなるほどの人間関係の稚拙さを感じ続けさせる演出だったので、どうしても登場人物にイライラしちゃって両作品ともに好意的に見れないのです。
同じようなスタートでも、風が強く吹いているなどはファンタジーのくせにwもっとうまくまとめきって初見の感想大逆転していますので、できないは話じゃないはずなのです。プロット・エピソードのクオリティの差、だと思います。
・作画
普通じゃないでしょうか。このくらいだと円盤買う気にはならないです。
・音楽
音楽は特に気になりませんでした。劇伴として普通に仕事してくれてます。
・演技
可もなく不可もなく。ちょっと作品の印象に自分が引っ張られすぎているので、声優さんがたには申し訳ない限りです。逆に言えば、演技で挽回できるほどの秀逸さはなかったかな、とも言えます。
チアリーディングものなら、女の子が主役だからってだけじゃなく、アニマエール!の方が、アニメとしては断然いい、です。
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