2008年4月スタートのテレビアニメの感想です。
小説が原作。原作は未読です。全12話。
・ストーリー
架空の日本が舞台。
1988年。公序良俗に反したり、人権を侵害する恐れのある有害図書を規制する「メディア良化法」が制定された。法の施行のためにメディア良化委員会が組織され、違反する図書に対する検閲を実施したが、抵抗を武力により制圧するという暴力的な対策が取られていたため、これに反発した図書館が武装により検閲を断固拒否する姿勢を示した。これにより発生した衝突を称して図書館戦争と呼ぶ。
2014年。高校生だった笠原郁は、本屋で絵本を買おうとしていたところ、メディア良化委員会の実行部隊・メディア良化隊による検閲に遭遇。手に取っていた絵本を没収されそうになっていたところを図書館員に助けられた。この出来事をきっかけに笠原は憧れの王子様と同じ図書館員(防衛部)を目指し、努力の甲斐あって防衛部に配属された。
女子にしてはガタイの良い体格と卓越した運動能力を併せ持つものの、座学はからきしな笠原の、理想の為の戦いと恋の物語。
・演出
自衛隊並みの武装を誇る両部隊による戦争とはいえ、結構ハードルの高い規制下での戦闘のためもあり、割と爽やかに観られます。弾圧と抵抗というテーマなので、それなりに苦々しい気持ちになるエピソードもあるのですが、割とすんなり受け入れられるのは、解決までの展開の速さとヒーロー・ヒロインの二人の気っ風の良さにありそうです。
最後のエピソードでの展示品が、ドラマの中ではヒール側になるメディア良化隊が怒るのも無理ないな、と思わせる物だったり、必ずしも勧善懲悪ではない、ちょっと考えさせられる内容を、上手くアニメ化してるのではないかと感じました。
ただ、どちらかというと、そういった社会背景の中にありながらも、恋愛モノとしての比重が高く、さっぱりしたラブロマンスとして観た方が、より面白く思えるかもしれません。この辺の匙加減の違いが原作とどう違うのか、興味が湧くところではあります。
この世界観の説明は最初にドーンと提示されるわけではなく、全編を観ることで説明され尽くす感じの演出がスマートでした。
・作画
独特の太い線による人物描写で等身大の人を描き自然に動かしていてテレビアニメとしては上等な部類に入ると思います。円盤購入の足を引っ張ることはないかな、という感じです。
・音楽
劇伴音楽として良かったと思います。OP/EDは基本的に飛ばして視聴していました^^;
・演技
ヒーロー・ヒロインの前野智昭さん、井上麻里奈さんも良かったのですが、ここは石田彰さんでしょう。特徴的な優しい声がキャラによくマッチしていて非常に良かったです。
どうも自分、当時はサマーウォーズと混同していたようですw あちらは映画版ですが、設定の興味深さと、その設定をうまく生かしたラブロマンスとして、図書館戦争の方が好みです。
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