2019年8月23日金曜日

けものフレンズ2

けものフレンズ2  総合:☆☆

2019年1月スタートのテレビアニメの感想です。
オリジナルアニメ。全12話。「けものフレンズ」の2期になります。
けものフレンズプロジェクトの流れを汲んでいるので、設定、背景は同じですが、声優さん以外の制作は前作から一新され、雰囲気やテーマなどは全くの別物になった印象です。

・ストーリー・演出
前作は『元気と陰気の絶妙なバランス感覚の上で成り立つ世界観を「愛嬌のある台詞回し」「明るい絵柄」「暗い設定」「今までにない動きの作画」』で自分を確認するための旅が演出され、ヒトとしての特徴とけもの達の特徴が程よくブレンドされてフレンズらしい絆が徐々に築かれていき、納得のフィナーレを迎えるのですが、
今作は目覚めた時に持っていたスケッチブックに描かれた絵を頼りに、お家に帰りたがるヒトが「普通の台詞回し」「平面的な絵柄」「突然降って湧きおこる設定」「ぎこちない動きの作画」で、けもの達にいつの間にか発生した何もできないヒトへの一方的な善意に助けられる旅が語られます。
「けもの」達の不思議もジャパリパークの不思議もセルリアンの不思議も前作で既に解決済みのため、ただただ絵に描かれた場所を探し、その場所で発生する「けもの」とのふれあいイベントドリブン型のアニメです。どうやら、これらのイベントを伏線とし全編を通して、お家とは形あるものではなく、絆であると訴えたかったようなのですが、なんか、都合のいいやつだな、と受け取れちゃう物語でした。
また、けもの達はジャパリパークの危機に立ち上がっている風なので、大切なのは箱なのかそうじゃないのかはっきりしないこの辺のブレも気になってしまいます。ビーストも一体何のために登場したのかよくわからないし、制作はピンチヒッターで大変だったのでしょうが、前作の雰囲気を引き継ごうという気持ちが希薄なのも確かなようです。幕間のけもの紹介も実写に変わって、前作のなんかバカっぽい雰囲気ながらも本編と地続きにあるような味のある演出が、とつぜん動物図鑑を挟んで来られてファンタジーから現実世界に引き戻され、なんか興ざめでした。まあ、一事が万事そんな感じで、練りこまれず、やっつけ仕事感が漂っているため、物語に入り込むことがなかなかできなかったので、まあ、前作だけ観ておけばいいかな、という☆の数になりました。

・作画
綺麗ではあります。ハイスコアガールがアリなら円盤購入にも作画的には問題ないんじゃないでしょうか。自分は金さえあれば意地でも前作の円盤買うかもしれないけど、こちらは総合的な観点からも別にいいかな。BDに焼かず、HDDからも削除しちゃってるし。

・音楽
ここは変わらないなあ、と思ったら、前作と同じ方が担当してましたね、やっぱり^^

・演技
逆風吹き荒れる中、声優さんはしっかりしてたと思います。サーバル・尾崎由香さんはいいです。「なにこれなにこれ」とか「たべないよ」とかなんか可愛らしかった前作の脚本とは違う中、サーバルの雰囲気を壊さないでくれていました。それ以外の方も結構揃っていたのですが、なにぶん登場けものが多く、せいぜい関西弁まじえるとか程度で脚本も単調なので、見分けがつきづらかったのは残念でした。これは演出のせいですから声優さんに罪はない^^

特徴がなく、あまりにテンプレートな展開で、制作も大変だったのでしょう。このような状況で、2期を作ることを強行した製作の判断自体が、まあ、たかが本の再販問い合わせについて、値上げブローカーを後押しするような、規約をコピペしただけの心無い返信してくるカドカワ絡みですからね。しょうがないです。

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