西尾維新原作のラノベをアニメ化し、2016年にアプリ配信された作品。原作12話を1話15分にまとめ30分番組として6回に分けて地上波初放送されたものを視聴しました。アニメーション制作はシャフト。
化物語のその後を描くにあたって、アニメでよくやるインターミッションのような、主人公の高校3年間を振り返り、化物語の記憶を蘇らせることを目的として刊行された作品のようです。なので、これ単体よりも化物語を見ておくことで、相乗効果により、より面白さを堪能できるでしょう。
自分は原作未読で、この作品で初めて物語シリーズの一幕を垣間見ることになりました。それを踏まえた上での感想となりますので、ご了承ください。
・ストーリー・演出・作画
インターミッションとはいえ、化物語を短く編集したわけではなく、その後のエピソードやサイドストーリーによる新ストーリーの短編集なので、ある程度独立した物語として楽しめます。もちろん、いつの間にか最初の登場人物が彼女になっていたりとか、時系列的にも背景的にもわからないことだらけで、脳内補完が必要なのですが、やたら理屈っぽい語りの多さ、場面展開の秀逸さ、カットの小粋さ、キャラの可愛さ/格好良さ、小気味の良いテンポなど、独特の雰囲気を味わうことができます。
怪異譚とはいえ、前回取り上げた闇芝居や伊藤潤二コレクションとは異なりオカルトでもホラーでもスプラッターでもなく、「道理では説明がつかない日常にある不思議なこと」を道理として解いて行く流れになるので、ポンと手を叩いて納得する、という感じのお話です。ただ、少なくともこれ単発で見る限りは、ポンと手を叩いて納得するほど奇妙な怪異とはいえないので、物語にグッと引き込まれると言うことはなかったです。化物語ファンなら違った印象を持つのではないでしょうか。
OP/ED共に良いです。登場キャラの声優さんがオープニング曲を歌っていて興味を引かれました。
・演技
錚々たる声優さん方が入れ替わり立ち替わり登場し、それぞれが独自のキャラを構築して魅せてくれます。
作画や雰囲気が良かったので、化物語をいずれは観て見ることを前提に☆4、とりあえず、BDに残しておこうかと思いました。自分としてはちょっと甘めの☆の数です。
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