フルーツバスケット 1st season 総合:☆☆☆☆
☆5相当。
後半OPの変更に耐えられなかったのと、作画が安定していなかったので、どうしても円盤は買えず、泣く泣くの☆4^^; 内容は問題なく最高でした。
だったら、☆5にしとけよ、と自分に自分が突っ込んでいます^^;
少女漫画雑誌「花とゆめ」にて連載、完結している漫画が原作。原作は未読です。
2001年にもアニメ化されていますが、監修に原作者の高屋奈月さんが全面的に関わって、スタッフキャストとも一新された2019年4月から全25話で放送されたアニメの感想です。
「花とゆめ」は少女漫画界の「ジャンプ」と思っています。王道で、間違いのない、少女漫画らしい少女漫画を提供してくれる雑誌です。そしてフルーツバスケットも、間違いのない作品だったな、と感じました。
リアルなんですが、設定にファンタジー要素が入っています。日常系とは言えないアニメです。そうですね、妖怪の存在を信じる人にとっては「ゲゲゲの鬼太郎」はリアルですが、信じない人にとってはファンタジー。そこまで大袈裟ではない怪異だけど、そういう類のファンタジーです。ただ、この設定がなければ、このお話は無くなってしまいますので、1話を観て、この設定を受け入れられるかどうかが、分かれ目かもしれません。
・ストーリー
幼い頃に父親を病死で亡くしている本田透。片親で育ったものの、母親の深い愛情の中、心根のとても美しい少女となった。彼女は中卒の母親の希望であった高校に進学したが、ほどなくして母親をも事故で亡くす。祖父に引き取られるも、祖父の家の改築に伴い、人気のない森林の中でひとり、テント暮らしを始めた。しかし、そこは格式が高く謎の多い草摩家の土地だった。ひょんなことから、草摩家の秘密を知ることになった本田透は、大雨でテントを失ったこともあり、その土地に住む同級生の草摩由希と従兄弟の紫呉に助けられる形で同居生活を始めることになる。
これは、辛い運命の中にありながらも、いや、あるからこそ、友人たちの傷、草摩の人たちの傷と向き合い、助け合い、明るく素直に前へ進む少女の物語。
・演出
時系列はあるものの、1話、ないし、2話くらいの短編エピソードで構成されているので、好きなストーリーだけ繰り返し見ることもできます。辛い過去でも暖かくまとめてくれるエピソードが多く、その展開に押し付けがましさはなく、とても美しく自然に表現されています。構成も見事で、大筋の検討はつくものの、まとめ方が想像の少し先をいってくれます。例えば、水戸黄門のクライマックスで印籠出すぞ出すぞと期待して観ていると、「かげろうお銀(由美かおるさん)」が実は春日局で、お銀が印籠出すみたいな。
また、テンポがいいです。テンポがいいと表現すると、テキパキしているイメージを連想すると思うのですが、このアニメの場合は、ゆっくり言葉を噛み締めて、しっかり思いを伝え切るようなテンポ。これが丁度良いのです。
エピソードは粒揃いで、魚ちゃん、花ちゃんの回もすごく良かったのですが、自分としては前半7話の「雪が溶けたら何になると思う?」が特にお気に入りです。
単純に楽しめるのは13話「元気でいたかな?我が弟よっ」。爆笑しましたw
連載が古いので、豆腐をボウルに入れて運んでいたり、中華屋のメニューなどに時代を感じさせるのもwなんか自分としてはノスタルジックで良かったです^^ここは好みが分かれるかな?^^;
・作画
テレビアニメとして必要にして十分なのですが、洋服が固いんですよね^^;それと、キャラがちょっと全編通して見ると安定していないのも残念でした。この辺でお話自体から気持ちがそれてしまうことがあったのが、惜しい!惜しすぎます!^^
・音楽
サントラ、盛り上げてくれます。キメるシーンではだいたい同じ曲になるのですが、曲に力があるので、問題なかったです、自分には。曲だけでも十分聴き応えのある楽曲です。
前半後半でOP/EDを変えてきました。前半のOP/EDがあまりに印象的かつ効果的だったので、この変更は自分には耐えきれませんでした。EDはまあ良いのですが、前半と同じ雰囲気のアーバンに、突然元気なオープニングに変更し繋げられても、ちょっとついていけません。自分は後半のOPは確実に飛ばしてました。
・演技
これはもう、皆さん、素晴らしかったです。錚々たるメンバーが揃っているので全員は語れないのですが^^;
まずは、ヒロインの石見舞菜香さん。この人も新人扱いなんですかねえ?「さよならの朝に約束の花をかざろう」など、すぐにわかる折れそうな優しい声なのですが、役にハマると相当な破壊力です。
種崎敦美さんもゆっくりと喋る演出でも破綻なく怪しいキャラを演じられていて相変わらず素晴らしかったし、
佐藤聡美さんのきっぷの良い演技も久しぶりに爽快でした。
イケメン島崎信長さんにやんちゃな内田雄馬さんの大人に翻弄され、おもわずツッコミに回る息の合った演技もよかったですし、それぞれのエピソードでの演技も独壇場でした。
そしてそしてw中村悠一さんと櫻井孝宏さんのボケっぷりが強烈でしたし、そんな中、真顔に戻った時の表現力はさすがの一言です。
坂本真綾さんの冷たい狂気も外すことができないのですが、一際凄いなと思ったのは、ヒロインの母役・沢城みゆきさん。
この人の役所の広さに改めてびっくりです。最近でもガンダムオリジンのクラウレ・ハモンやプリンセス・プリンシパルの7など、大人の女性役で特に真価が発揮されますけど、化物語の高校生・神原駿河もできますしねー。
他の皆さんにも言えることなのですが、良いこと言っているのに、そうとは聞かせない、アニメなのに極めて自然に聞かせる演技力は本当に素敵です。
1st season ある程度しっかりまとめられていたのも良かったですが、2nd seasonもとても楽しみです。








0 件のコメント:
コメントを投稿