2019年4月29日月曜日

けいおん!!

けいおん!! 総合:☆☆☆☆☆

4コマ漫画原作。「けいおん!」の続編。
2010年4月スタート。全24話。番外編3話。
至高の日常系アニメ。20話前後の文化祭がゆるふわの中でも程よい盛り上がりを見せ、そこで終わらせず、最後にスマートに演出された卒業でまとめられていたのがジワッと感動させてくれるので、けいおん!!で☆を5にしました。でも是非「けいおん!」から観てくださいね。

・ストーリー
高校入学と同時に軽音部として活動を始めた平沢唯・田井中律・秋山澪・琴吹紬の4人。2年生になってから入部してきた後輩の中野梓も加わり5人となったバンド「放課後ティータイム」。彼女らの2年生から卒業までの日常が描かれる。

・演出
とても綺麗なアニメです。誰も死なないし、嫌なこともなく、かと言って特別ハッピーな出来事が起きるわけでも無い、さりげない高校生活を描いているだけなのに、とてもドラマティックです。サザエさん、ちびまる子ちゃんと同じ感じなのですが、ほとんど活動場面が無いにも関わらず軽音部の活動が一応ベースになっているのと、時間がきっちり流れて行く点により、一段深いアニメにしている演出がとても良いです。誰しもが持っている、元に戻れないハイティーン時代を描写するには、時間は過ぎていった方がより魅力的になるのでしょうね。
いつも思うのですが、脚本が各話によって変わるけど、きちんと各キャラの性格・口調の整合性が取れてたりするのは、シリーズ構成の吉田玲子さんと監督の山田尚子さんの力、かな。作画もそうですが。

・作画
もう「けいおん!」のほぼ再掲でいいでしょうw 京都アニメーションクオリティ。ほんのちょっとだけアニメらしいリアルではできない動きを維持しつつ、リアルに動かしてみせる動画、安定の原画、絶妙な構図。美しくも絵画基調を残した背景、美術。現在のちょっとしたアニメでは勝負になりません。円盤買っても作画で後悔することはないんじゃないでしょうか。

・音楽
放課後ティータイムらしい楽曲、特に平沢唯(CV:豊崎愛生さん)名義の歌詞とボーカルの時が真骨頂。ただ、個人的には前作から引き続き秋山澪ボーカルの、よりハードロック調の曲の方がお気に入りです。

・演技
馴染んできたせいもあるのでしょうが、平沢唯・豊崎愛生さんの個性がさらに際立ってきましたね。メンバー5人は安心、安定感、あります。嫌味とか無いのは「ゆるキャン△」「ヤマノススメ 」同様です。豊崎さんは「ゆるキャン△」に、日笠さんは「ヤマノススメ」にも出てます。

前作引き続きの制作陣で、すんなり入っていける続編です。また、続編でしか出しえない旨味みたいなものを感じます。それだけで完結していない、ことを感想を書く時にはとても意識するのですが、この作品では、それを度外視できるなと。前作を超えた、と銘打って公開される映画など多いのですが、実際にはなかなか。でも、超えたかどうかは別にしても「けいおん!!」はうまく昇華した、と思います。

0 件のコメント: