2019年4月8日月曜日

かぐや様は告らせたい

かぐや様は告らせたい 総合:☆☆☆☆

連載中の漫画が原作。原作既刊既読です。
2019年1月スタート。全12話。
作者本人は副題となる〜天才たちの恋愛頭脳戦〜を外したがってらっしゃるようです。
副題を見て、内容に思いを至らせない方が良いかもしれません。有っても無くても、面白いですけどね。

・ストーリー
上流階級の子弟が多く通う名門高校・秀知院学園。そこには、巨大財閥の令嬢であり、頭脳明晰・運動抜群まさに天才の四宮かぐやが通っていた。同じく高校2年生の白銀御行は貧乏に分類される家庭にありながらも、学業の成績を認められ、生徒会長にまで上り詰めた努力型の秀才。二人は生徒会副会長、会長として、生徒会活動に勤しんでいたが、同時にお互いを異性として意識し始めていた。しかし、双方の共通意識である「恋愛は告った者の負け」の理念のもと、意地でも相手から告白させることを決意し、日夜、恋の駆け引きを繰り返していくのだった。

・演出
特にかぐや様からのアプローチが多く、なんとか白銀から誘わせたくて、権謀術数の限りを尽くすのですが、同じ生徒会役員の藤原書記や石上会計の悪気のない行動により、計画が崩れ去り、それを取り繕おうとさらに深みにはまっていきます。この時の、お互いの微妙な仕草、恋するがゆえに曲解していく様子を、面白おかしく演出していると思います。漫画でも面白いのですが、テンポの良い掛け合い、感情の爆発、心の動揺を作画と演技で上手に演出していて、アニメとしても成功していると感じました。最終2話は、四宮家の令嬢という立場と貧乏人の境遇を絡み合わせることで、人情劇として、しっかりまとめ切りました。結局、最後はドタバタするんですけど、ほんのちょっとだけ前進したような雰囲気を見せて終わらせたのも、良かったんじゃないでしょうか。

・作画
普通ですが、感情表現がしっかりしている作画だったので良かったです。

・演技
かぐや役・古賀葵さん。すごく良かったですし、すっかりかぐやでした。とくに「お可愛いこと」は、自分が漫画で読んだ時より、このアニメでの古賀葵さんの台詞回しの方が、はるかにしっくりきました。漫画をアニメ化したとき、原作ファンだと、こういう点の違和感が、アニメを敬遠する一つの理由になると思うのですが、古賀・かぐやは想像の上をいってくれたと感じました。
白銀役・古川慎さんも格好良い時、格好悪い時、天然の時、冷静な時、困惑した時、照れ隠しに大騒ぎする時、作画の力も大きかったですが、それとぴったりマッチしてた感じで、お話を自然に楽しめました。
そして、藤原書記役・小原好美さんがかわいい天然ボケで周りの空気を意に介さないボケっぷりがこの作品をしっかり締めてくれていましたね。ナイスサブ!
最後は花守ゆみりさん。四宮の付き人を、一般人の視点から、言わないけれどこっそり指摘しているクールな役回りが新鮮でした。

・音楽
いいんじゃないでしょうか。あくまで個人的なんですが、自分、鈴木雅之さんの曲と歌い方、大昔から苦手なんですよねえ。アーバンが少ないので、珍しく早々に躊躇なく飛ばして視聴開始します。

からかい上手の高木さんの思春期の女の子に対して素直になれない男子キャラが漫画では微笑ましかったのに、アニメになった途端、小っ恥ずかしくなったのに対し、こちらでは、その辺をうまく料理して、視聴者に届けてもらえたアニメでした。
連載中なのもあり、2期があってもおかしくないアニメですが、すごく上手くまとめてくれたのも、好感度アップです。

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