2019年4月24日水曜日

ブギーポップは笑わない

ブギーポップは笑わない 総合:☆☆☆

連載中のラノベが原作。未読です。
連載中とはいえ、必ずしも連続性のあるストーリ展開とはいえないため、クロージングに関してはそれほど気にしないで済むアニメです。
2019年1月スタート全18話。ラノベの中のラノベと言っていい作品だけど、原作の外伝的なオリジナルストーリーのアニメは2000年に発表されているものの、原作そのもののアニメ化は発表されてから20年の時を経てようやく実現されました。
アニメ化されたエピソードは以下。
– ブギーポップは笑わない
– VS イマジネーター
– 夜明けのブギーポップ
– オーバードライブ 歪曲王
独特の世界観の中で展開されるストーリーというかイベント群なので、実際、視聴後に、これが一体なんだったのか、理解できたようなできていないような不思議な感覚に陥りました。ゆえに、なかなかアニメ化されなかった理由はわかりました^^;

・ストーリー
世界の敵が現れた時、自動的に発生するブギーポップ。ブギーポップは世界の敵の敵として超常の力により、世界の敵と対峙していく。

・演出
演出を語る上で、原作を知らないことは、大きなハンディです、特にこの作品では。
流麗だが質素なキャラクターが複雑に絡み合った勢力図の中で取り込んだり取り込まれたりして、非常事態が打開されていくのですが、これが奇妙にわかりづらい。それぞれの勢力の目的がはっきり描かれないから、どこに誰がいて、何をしようとしているのか、もう、事象が起きてみないとわからないのです。このクラウドの中に漂っている概念のようなものが、いつの間にか急激に帰納するのがこの作品の特徴であるならば、このアニメは、その表現に成功している(だろう)ことはなんとなくわかります。純文的な原作の場合、演出は原作を咀嚼して、より娯楽としてわかりやすくしても、アニメの場合はありなんじゃないかな、とは思いますが、この作品については、あえて、原作の世界観の再現に注力していると思われるこのアプローチ、いいんじゃないでしょうか。その分、娯楽性は落ちている、と思います。

・作画
必要にして十分。動画も良いです。眼をあり得ないほどでかくしてド派手に可愛く見せることなく、それでも魅力的になるようなキャラデザです。

・演技
悠木碧さんにしては、一人の人物の二重人格化に苦労している感じです。これは、ブギーポップの制作の方針だと、まず間違いなく言えると思うのですが、特徴的な世界観を演出する上で、このキャラ作りを悠木さんにさせたことは、あまり成功していないように自分には思えました。そもそも「キノの旅」の悠木さんも、実は自分には珍しく、ちょっと否定的、ですからね。もちろん、だからと言って、悠木さんの自分的女性声優御三家さんの位置付けが揺るぐことは決してありません。制作の期待通りのキャラだったろうと思うからです。
その他の方は逆に普通にうまかったです。
皆さん良かったのですが、強いてあげれば、衣川琴絵役の阿澄佳奈さんの二重人格が、自然ですごく良かったです。
大好きな大西沙織さんも、もう少し出番が多ければなあ^^ 特にかっこいい系の役だったので尚更^^

・音楽
いいです。op/edもよかったです。オープニングアニメも不思議不気味で良かったです。

つい、原作、1巻は読んでみたいな、と思いました。作者も1巻で完結している、と言っているようですし。

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