2019年4月25日木曜日

revisions リヴィジョンズ

revisions リヴィジョンズ 総合:☆☆

白組制作オリジナルアニメ。
2019年1月スタート全12話。

・ストーリー
幼い頃、誘拐事件に巻き込まれ、助けられた女性に「いつか訪れる危機において、あなたがみんなを守って」と掛けられた言葉が、生存の危機的状況下にあったためか血肉に刷り込まれてしまった堂嶋大介。高校生になってもその言葉に取り憑かれていて、その行動は度を越したヒロイズムへの執着に満ちていて、誘拐事件の頃からの仲良しであった友達からさえも、一歩引かれてしまう状態にあった。
そこに、彼らが住む渋谷一帯が未来に飛ばされるという大災害が発生。謎の生命体に襲い掛かられる中、幼い頃に助けてくれた女性が現れ、大介に彼らに対抗しうる兵器を与えたことで、大介は、ついに自分のターンがきた、と「みんなを守る」ことを実現するために勇躍、謎の生命体との戦いに臨むのであった。しかし、彼は真の意味でみんなを守るために戦うのではなく、自分の存在意義が、ようやく達成される時代になったことに勇躍しているだけであったことから、周囲との軋轢が発生。本当の意味で大介は、みんなを守ることができるのか、試練の場に立たされる。

・演出
設定はなかなか興味深い、と思いました。まとめもそう悪くはありませんでした。が、
子供達の中の対立、大人たち同士の衝突、力を持つものと民衆との隔たり、過去から来た人と未来人との戦い、未来人の中での争い、そして、過去の自分と今の自分との葛藤。とにかく対立軸が複雑に絡み合い過ぎ、それぞれが、それぞれに特徴的なモチーフの上に立脚しているので、焦点が絞りきれず、多分、堂嶋大介の人間的成長と仲間たちとの友情を最も骨子としたかったのだろうと思うものの、そのテーマが薄れた感じになってしまいました。その上、感情移入しづらい堂嶋大介の性格や、仲間の中での三角関係、友人関係が若干特殊なのも相俟って、成長・友情を応援する前に、逝ってよし、と言いたくなってしまう演出が、力が入っているように思えるアニメなのに、残念方面の印象を強く残したまま着地してしまったなあと感じました。

・作画
キャラ含めて3Gですね。キャラについて、姿勢と動作が気になりますが、現時点では良い方ではないでしょうか。個人的には「コトブキ」の方が、若干自然でカッコよく思いました。メカや敵生命体の動きは流石に良いです。ただ、結構リアルな感じに終始するので、「ガルパン」のようなアニメ的な迫力は薄く、あくまで、リアルメカvsリアルモンスターの対決って感じでした。なんとなくリアル系の3Gとして、悪くはないんですけどね。でも「コトブキ」特に「ガルパン」ほど、作画が円盤買う障害になっていない、とは言いづらい感じです。

・演技
実力者が集まってなかなか良かったとは思うのですが、石見舞菜香さんは、パニック系はあまり合わない気がします。今(2019年4月)放映されているフルーツバスケットや「さよならの朝に約束の花を飾ろう」なんかは、石見さんだからこそ、て感じなんですけどね。

・音楽
うううん。ふつう、かな。

人間って群衆が集まるだけだと、暴走しかできない能無しになるのかな、まあそうかも、故に、そういう時には、やっぱり、カリスマ・独裁の存在が必要悪として出現しないと事態は収拾しないんだろうなあ、と思ったりしました。このアニメでは刻を使ってうまくそれを無しにしましたけどね。

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