2019年1月4日金曜日

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない 総合:☆☆☆☆☆

連載中のラノベをアニメ化。2018年10月スタート。全13話。
原作は未読です。
とりあえず3話切りの時、逆転の可能性を期待しながらも一時評価を下げたことを訂正してお詫びします。

・ストーリー
高校2年生の梓川咲太は、いじめにあい思春期症候群にかかった妹と二人暮らしをしていました。そんな時、他人の意識からどんどん消えていく高校の先輩・桜島麻衣に出会います。桜島麻衣に妹と同じような思春期症候群の影を見た咲太は、妹を助けられなかった後悔を二度と繰り返したくないとの想いから、桜島麻衣を助けようとします。そうしているうちに二人はお互いを意識し始めますが、桜島麻衣は咲太含めて全ての人から消えて無くなってしまうのです。咲太の取る決断は、。次々に降りかかる思春期症候群と咲太の活躍が描かれます。

・演出・脚本もしくは原作
咲太の呆けたような返しが洒脱です。こいつ相当賢いですね。
展開とか設定とかは物語シリーズがテンプレートになっている、と書けば連想しやすいでしょうか。彼女一筋でありながら誰にでも優しいところ。彼女の方が強いところw 身近に起きる怪異に次々と関わり、解決していくところ。物語シリーズを飄々とした主人公に置き換えた感じです。いや、模倣や翻案でも面白ければそれでいいんです。そして、このアニメは面白いです。
このアニメが面白い、と感じられるのは等身大でオリジナリティに溢れる登場人物のおかげでしょうか。気持ち悪い人物を書かせたら天下一品と揶揄した鴨志田一さんですが、この作品ではエピソードと登場人物の歯車がうまく噛み合ったように感じました。
また、最後のエピソード、記憶喪失が元に戻ると、記憶喪失中の出来事を今度は忘れてしまうというテーマは「長門有希ちゃんの消失」を想起しますが、テーマの解釈に違いがあるのでこれはこれだな、と思えました。

・作画
必要にして十分。テレビアニメとして作画が物語の足を引っ張ることは無かったです。

・音楽
普通にサントラしています。EDがお気に入りです。

・演技
咲太役・石川界人さんの抑揚をつけず、低いテンションでの台詞回しが、後半段々と生きてきます。刀語の七花・細谷佳正さんを思い出しました。なんか、何かを連想することが多いアニメだなあ。ヒロインの瀬戸麻沙美さん、妹役・久保ユリカさん、女友達の種崎敦美さん、偽装恋人の東山奈央さん、麻衣と入れ替わった義理の妹・内田真礼さん、初恋の人・水瀬いのりさん。豪華な布陣が思春期症候群を演じられています。

これは、夏にやる映画「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」を観ないわけにはいかないじゃないですか^^: 憎らしいほど上手いメディア展開。

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