2019年1月7日月曜日

メルクストーリア 無気力少年と瓶の中の少女

メルクストーリア 無気力少年と瓶の中の少女 総合:☆☆☆☆

ゲーム原作のスピンオフアニメ。2018年10月スタート。全12話。
ゲーム原作なんですが、メインテーマ、ベースの世界観、展開されるストーリーは、オリジナルアニメと言っても良いくらいしっかり制作されていると思いました。自分的にはかなり☆5に近い☆4です。新作で発売されるブルーレイボックスにしては、相当挑戦的な価格設定。オリジナルサントラやOP/CDのマキシシングルもついてくることを考えると、他の新作アニメのそれに比べると、☆5にしてオススメしたい気持ちでいっぱいです。

・ストーリー
モンスターを退治するのではなく癒して大人しくする癒術師の父を持つ少年ユウ。父親はモンスターと人が共存できる世界を求めて、常に旅をしていました。彼は帰ってくるたびに奧さんと息子にお土産を持って帰ってきていましたが、そんなお土産の中に、父曰く夢とロマンが詰まっている水の瓶詰めがありました。
再び冒険の旅に出た父親は、今度はなかなか帰ってきませんでした。瓶を眺めて父親を待っていたユウの前に、妖精の少女メルクが水の瓶から姿を現しました。彼女は、それまでの記憶を失っていたのでした。
父親が帰ってこなくなってから何年か経ちました。癒術師の息子であるユウにも癒術の素質がありましたが、生来の無気力と臆病な性格のためにその力を発揮できないでいました。そんなある日、メルクがユウに旅することを持ちかけます。旅の支度をしていた彼らは町外れで癒されていないモンスターに襲われます。ユウはメルクを守るために無我夢中で癒術を揮います。そして彼の癒術は開花し、メルクの記憶を見つける旅が始まります。

・演出
ザ・ファンタジー。ファンタジーの言葉の中には暖かいニュアンスがある、と自分は思っています。このアニメにはそんな暖かい雰囲気があります。
キノの旅」のように、各地を巡っていく中で、いろいろな出来事を体験していきます。ただ、キノの旅はそれぞれのエピソードがイソップ物語のように示唆に富んだものであるのに対し、このアニメはただただ優しく暖かいエピソードで構成されています。とても幻想的な世界を描いたエピソードもあり、絵本を読んでいるかのようです。ザ・ファンタジー。

・作画
テレビアニメとして上等ではないでしょうか。

・音楽
とても良いです。シーンを盛り上げているのはもちろんのこと楽曲としても魅力的です。OP/EDも非常に美しく内容と相まって心揺さぶられるメロディです。エンディングの水瀬いのりさんの歌声も素敵です。Mili、やりますねえ。

・演技
ユウに田村睦心さん。どちらかというと元気な男の子役が多いと思うのですが、ここでは無気力設定の男の子を優しい穏やかな口調で演じていて、このアニメの世界の一翼を声で担っていました。メルクには水瀬いのりさん、不思議な妖精感を漂わせた演技です。ユウが癒術に目覚めるきっかけになり旅に同行することになったモンスター役に花守ゆみりさん。いまや引っ張りだこなのに、このアニメではキュキュキュしか言いません^^

「わたし、あなたと会えて良かったのですよ」

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