2018年10月9日火曜日

BEATLESS Final Stage

BEATLESS Final Stage  総合:☆☆☆

2018年1月スタートで、20話まで多くのインターミッションを挟んで放送されましたが、このファイナルステージによって、ようやく完結します。

・ストーリー
人の能力を超えたサイボーグ・hIE。そして、人智を超えた超高度AI。
道具が人の能力を超えた時、道具の起こす行動とは。そして人がとる行動は。王道のSFです。
「人間は自分の体を進化させる代わりに道具を進化させてきたよね。その間、ずっと人間の身代わりに道具が淘汰されて消えていった。超高度AIだって人ごとじゃないのは知ってる。お兄ちゃんだって、モノを捨てるくせにっ」
「私が残るのも消えるのも決めるのは人間なんだもん。そんなことしながら、共存するとか信じるとか、おっかしいの」
BEATLESSでは、人と道具が一つのユニットとなることで、本来、心を持たない道具が心を体現する存在になり、かつ、人が人の能力を超える存在にまで高められ、未来を構築していけるのではないか、をテーマとしています。

・演出
細部にすぎるけど、逆さ吊りになったときにヒロイン・レイシアやライバルヒロイン・メトーデの長髪が重力で下に垂れる演出は良かったです。
しかし、あれだけ念押して語らせ、一直線に展開しておいて、最後にこう終わらせたか〜〜〜。そう終わらせても設定的に辻褄が合わないわけではないのだけれど、レイシアという個体と主人公で一つのユニット、というテーマがちょっと揺らいじゃうと思うんだけど。

・作画
本編から間を開けたとは言え、ほとんど変わらなく感じました。べらぼうに良いわけではない、というか、テレビアニメとしては至極普通かなと。

・音楽
21,22,23,24話に該当するわけですから、ファイナルステージでも2クールのOP/EDそのままです。いや、いいんじゃないでしょうか、お気に入りでしたし。
パイプオルガンの曲など、サントラも良かったです。

・演技
東山奈央さんのhIEレイシア。感情をみせない一定の抑揚で喋る演技は見事ですね。もちろん、戦闘シーンでは注意喚起のためにそれなりに叫ぶこともあるのですが、心を持った1ユニットとしてはむしろ当然かと。
逆に雨宮天さんのhIEメトーデは、激高したり、皮肉っぽかったり、感情の起伏が激しく最初っから人間のようです。ただ、それが伏線となり、超高度AIヒギンズに乗っ取られた後の変化を劇的にしています。

人でなくとも引き寄せたい夢や未来を持つ存在に、心はない、と言えるのでしょうか。

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