ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか2 総合:☆☆☆
作画も素晴らしい、女の子キャラも個性的で可愛い子ばかり、ストーリーもオリジナリティがある。非の打ち所がないアニメなんですが、どうしても自分の嗜好からは遠いのです。敵役がゲスなのです。敵側に斟酌する理由がないのです。
例えば、機動戦士ガンダムであれば、ギレン始めザビ家の兄弟やシャアには、ヒーロー側にあたる連邦に敵対してはいるけれど、それには納得できる理由があります。手段を問わないことに嫌悪感を抱く人がいるのは十分想像できますけど、そこは連邦とて同じこと。自分らの信じる正義のために手段を正当化してしまうのは、現実世界でも日常的に行われています。サイコパスの槙島聖護も然り、天空の城ラピュタのムスカも然り、あのゴブリンスレイヤーのゴブリンでさえ、ゴブリンスレイヤー自身が語るように「ゴブリンからしたら自分こそがゴブリンロード」。
残念ながら、「ダンまち」はその図式に当てはまらないので、どうしても手放しで絶賛できないのです。
ラノベ原作。原作は未読です。
2019年7月スタート。全12話。30分アニメ。第2期になります。
・ストーリー
ダンジョンでの活躍と彼の特別なスキルにより、異例のレベルアップを果たしたリトル・ルーキーことベル・クラネル。その才能をめぐり、神々により引き起こされる彼の争奪戦の物語。
2期ではほとんどダンジョン関係ないんですよねえ。
・演出
ヒールを徹底したヒールとして見せる演出は秀逸です。ヒールに対して嫌悪感しか抱きません。よって、勧善懲悪が好きな人にとっては、この上ないアニメになります。自分にとっては逆に、冒頭で述べた理由により、どうしてもざわついた気持ちが先行してしまい、焦ったさを感じるため、一歩距離を置いた形で楽しむことになりました。
1期から発展し、神様・ヘスティアとベル・クラネルの絆がテーマの中心になっています。ここを際立たせるために、他の神様の妨害が執拗に描かれているので、演出意図としては目的を十分以上に果たしていると感じています。
また、ベル・クラネルを中心としたハーレムアニメなのですが、この部分はヘスティアとベルの関係をコミカルに際立たせる設定として、上手いなあと思います。1期から見ているとヴァレン何某が本命に見えちゃうんですけどね^^
この設定も大きな枠組みで見ると「さよならの朝に約束の花をかざろう」などと同じく、長命種と短命種との関係になるのですが、書き切れたら、最後には、この作品の感想が変わるかもしれません。
・作画
テレビアニメとして素晴らしく良いんじゃないでしょうか。キャラも安定しているし、可愛いし、かっこいいし、キャラ分けもしっかりしているし、アクションも迫力があり、かつ、スムーズに動きます。作画だけで円盤買えるほどの出来栄えだと思います。
・音楽
OP/EDもアニメーション込みで良いですし、劇伴も出しゃばりすぎず、シーンを盛り上げていて良かったです。
・演技
毎度ですが、みなさん素晴らしいですね。ヒールをヒールらしく演じられるのはやっぱりすごいな、と思います。いい奴も嫌味にならない台詞回しで自然に会話を楽しめます。
これだけ各論絶賛しといて、と思われるかもしれませんが、自分にとっては、アニメとはいえ、ストーリーがあるものについては、奥行きが必要なんです^^;





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