正直、お話としては☆3つです。ただ、独特の世界観と、惹きつけられるアニメーションに敬意を払うと同時に、ストーリの今後の展開に期待して、☆4つ(スタート)にしています。ここで終わるのなら、☆3です。
オリジナルアニメ。
センコロール1&2でセンコロール・コネクトとして2019年6月に劇場公開。
自分はブルーレイでの鑑賞です。
・ストーリー
たこ、ドローンと呼ばれる怪獣をコントロールできる能力者の争いに巻き込まれた特異能力者・ユキを中心とした物語。
起承転結で言えば起承まで。ようやく、1での基本的な謎が解明され、大きな展開が期待できるけど、今のところは、今までになかった世界観、アニメーション描写を楽しむレベルにとどまっています。ストーリーとして取り立てて感動や面白いといった印象は受けない段階です。ただ観終わったという感じ。設定は興味深いです。
・演出
ヒロイン・ユキの状況判断に感情移入しづらいです。自分を持っていないように見えるのです。さらに、絡んでくるテツとシュウのDVと言っても良さげな態度がイライラを募らせます。もうちょっとヒロインに比べて年長者のキャラに見えるように設定すれば、少しは避けられると思うのに。最後にスカッとさせてくれるなら耐えられるのですが、そのような劇的な展開をあえて避ける傾向にある制作者に思われ、これら相手を思いやらな過ぎる高圧的な態度に、作者の歪みが滲み出ている印象を受けるため、センコらドローンの造形美や特殊能力を楽しむだけになってしまっています。スーパーアニメーターの庵野秀明をスケールダウンしたような、ストーリーテラーとしてはマニアの域を出ない、としか言えない状態です。少なくとも、現状は大衆受けしないでしょう。あまり安易に引き合いに出したくはないのですが、ガロ系、と言った感じです。
・作画
新海誠監督のリアリズムと比較してはいけませんが、アニメーションとして、ここまでよく作れるなと尊敬はします。
ちなみに、「君の名は」「天気の子」などで大衆に受け入れられるように娯楽性を高めてきた新海誠監督の個性をより前面に出して作っていた初期の頃の作品に比べると、アニメーションもストーリーも、よりマニア受けしそうな方向の作品だと感じました。
・音楽
最小限です。どちらかというと効果音として作られた楽曲群に聞こえました。
・演技
音楽で言えばインディーズのような作品に、よくこれだけの声優さんたちが集まったな、という印象です。メロディーも無く良くわからない現代曲も、演奏家が優れていれば、なんとなく、なんとか聴けるものです。
続きがある終わり方でしたので、転結で、大逆転してくれることを期待しています、まじで。

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