この音とまれ! 総合:☆☆☆
連載中のマンガ原作。原作は未読です。
2019年4月スタート。全13話。
分割2クールと決まっているアニメの1クール目です。
この1期だけですと、え?これで終わり?となるアニメなので、ここで感想書いていいのか悩んだのですが、とりあえず。
・ストーリー
先輩が卒業して部員一人になってしまった時瀬高校箏曲部。必然的に部長となった倉田武蔵の元へ、ヤンキーの一年生が入部を申し込んでくる。からかわれていると感じ拒否する倉田であったが、ヤンキー久遠愛(男)は箏職人の孫で、亡き祖父の想いを知るために高校入学とともに気持ちを新たに箏を勉強しようと真面目に入部を希望していたことを知り、一緒に箏曲部を盛り上げていこうと心に決める。先輩にもタメ口、カッとするとすぐ暴力で解決しようとする愛だったが、仲間への情は熱く、その美しい心根は箏の音にもあらわれる。同じ頃、箏家元の娘、天才と騒がれていたものの、母との確執から孤立していた鳳月さとわも入部。彼女の技術的牽引、倉田の面倒見の良さ、愛の真摯な気持ちを中心に、集まってきた部員とともに全国を目指すようになっていく。そんな彼らの第一歩が描かれる。
・演出
音楽マンガに音が加わると良いですね。イメージがはっきりします。ただ、演奏だけで、そのすごさを伝えきれるわけではなく、どうしても何かに例え、言葉で補う必要があるのが少々残念なところでしょうか。
設定が箏、というだけで、展開はテンプレートなので、それほど真新しい感動にはつながりません。原作からして青春学園モノとして成り立たせたいそうなのですが、とするならば、もう少しオリジナリティのあるストーリーを提供してほしいです。
そんなに構えず、もう少し箏のウンチクを混じえたほうがよくはないかな、と考えます。アニメでは迫力のある箏の演奏を聴けるので、だいぶ作品自体が嵩上げされています。なので、このアニメを観ることで、箏の音色の魅力に気づく人も多いだろうな、箏ファンの裾野が広がるんじゃないかな、と思いますので。
・作画
時たま綺麗な絵もあるんですが、基本的にあんまり良くないかな。動画もぎこちないです。間を置いた2期構成にしたのは正解ですが、折角そうしたのなら、もうちょっと絵を綺麗に動かしてくれてもいいんじゃないかなあ。
・演技
脚本が若干くさいんですよね。イライラするキャラも多いし。声優さんの演技で、なんとか目を覆わずに観れるようにしてくれていると思います。
・音楽
音楽モノですからねー。悪いと元も子もないんですが、このアニメのオリジナルの挿入曲は素人目にも箏の魅力を引き出してくれているように感じます。
愛の性格で救われています。実際の演奏を交えながら観ることができるから、アニメ化してくれてまじ良かったよ、と思えるような2期になることを期待しています。
まあ、犬神家の一族「愛のバラード」(大野雄二作曲)を箏協奏曲だとずっと勘違いしていた自分に言われたくないかもしれませんがね^^;
ちなみに、「犬神家の一族」に箏の演奏は出てきます。作曲は伊福部昭の弟子で劇伴音楽の大家でもあった小杉太一郎「双輪」です。
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