2019年6月24日月曜日

ひとりぼっちの〇〇生活

ひとりぼっちの〇〇生活 総合:☆☆☆☆

2019年4月スタート。全12話。
漫画が原作。原作未読でしたが読みたくなりました。

・ストーリー
わたしには親友がいました。人見知りで、誰かと仲良くなることが苦手で、辛い思いをするくらいなら、友達がいなくてもいいや、て思っていたわたしの、たった一人の親友。
その親友は、ある日、言いました。
「このままじゃあなたはダメになる。だから、中学卒業までに、クラス全員と友達にならない限り、絶交する」と。
それは、とても大変で、絶対無理で、何から始めていいか、全然わからなかったけど、でも、でも、もしかしたら。
わたしこと一里ぼっちの自分を乗り越え友達を作る中学生活の日々が始まります。

・演出
脚本・シリーズ構成に花田十輝さん。
内向的だったり、コミュ障だったりする主人公の作品は多く、一歩間違えると見ていて、もどかしくなり、逆に辛くなるものです。このアニメでも、そういったところがないわけではないのですが、演出、脚本、演技、作画、音楽でしっかりカバーしているように思いました。例えば、一里ぼっちが最初に教室に入って席に着くまでの間、同級生に声をかけない理由を無理やり自分の中で作ります。こういうこと、身に覚えがあるものの、いざ客観的に俯瞰すると、ちょっと息苦しくなりがちですが、その気持ちが沸き起こる前に、絵柄の変化、声優さんの演技などでうまく包んで隠してくれています。この辺の厭味の無さは、原作(結局1巻は買ってみましたw)の良さをそのままアニメ化していて良い感じです。
なにより、時系列を少しいじって、だんだんと増えていく友達とのエピソードをバランスよく配置し12話ですっきりまとめ、一人目の友達への感謝を最後に持ってきたことに感動しました。また、無茶振りした親友を悪者にしないように時たま登場させ和ませる演出もとても良かったと思います。

・作画
とてもいいです。キャラも可愛いし、動きも自然です。ほんのちょっとした所作にも気を配っている作画を見るとそれだけで尊敬します。
キャラの特徴をしっかり描き分け、キャラごとの仕草の違いなども細かく考えられています。
原作のキャラの絵柄もとても魅力的なんですが、アニメのキャラデザも良い仕事しているなと思いました。

・演技
心の中で思う演技が多い一里ぼっち役に新人の森下千咲さん。すごく良かったんじゃないでしょうか。
最初は怖い見た目通りの演技をしていた砂尾なこ役・田中美海さんが、回が進むにつれて優しい語り口になっていきます。二人の距離感が縮まっていく様子を、声でしっかり表現されていて素敵でした。
鬼頭明里さんも綺麗な声でハツラツとしていてツッコミ役がハマりますね。

・音楽
いいです。OP/EDともお気に入りです。

でも、最初の一人目がほんとに素直な子で良かった^^。よくもまあ、まず初めにこんな怖い見た目の子に声をかけられたものだw。一里ぼっちにとって、見た目なんかどうでもよく、どんな相手とだって、誰かと仲良くすること自体が苦手なんですよね。だから、見た目なんかは彼女には関係なかったのでしょう。ただ前の席にいて、声をかけてくれたということだけで、友達になろうとするには必要十分な動機付けになったのでしょうね。

0 件のコメント: