終物語 総合:☆☆☆☆☆
西尾維新のラノベをアニメ化。2015年10月スタート。全13話。
いろいろなアニメを並行して観ていて、ちょっと時間が空いたってことで、物語シリーズの各女の子のパートを見返してみるんですわ。そうすると、なんか、ホームタウンに戻ってきたような錯覚を感じるのです。この唯一無二の世界に没入すると、なんかほっとするようになってしまいました^^
・ストーリー
おうぎフォーミュラー 2話
そだちリドル 2話
そだちロスト 3話
しのぶメイル 6話
いつものように阿良々木暦に因縁のある少女たちの怪異を暦が解決していくスタイルだけれど、セカンドシーズンであったようなファーストシーズンの女の子たちを深掘りしていくスタイルではなく、忍野扇、老倉育、などの新しいキャラ、そして、特に暦と因縁の深い忍野忍の怪異を取り上げることで、阿良々木暦の成り立ちを深掘りしています。今回は特に暦を取り巻く女の子同士の言葉(ガハラさんはやっぱり暴力w)によるバトルに迫力があり、直江津高校周辺で起きている怪異の謎が徐々に解きほぐされていきます。
・演出
演出は物語シリーズのいつものスタイル。そして、台詞回しなどもいかにも物語バージョン。特に真新しいところはないのだけれど、女の子同士の容赦ないバトルにハラハラするし、やはりこの物語シリーズ全体を通して一貫した演出手法はなかなか飽きがきません。それもこれも、原作の持つ言葉の力が圧倒的で、アニメではその言葉の力をよりよく引き立てるための演出に首尾一貫しているところから、最終的に総合芸術としてデファクトスタンダードにまで昇華し切ってしまっているからだと思います。
羽川翼vs忍野扇のバトル。扇の容赦ないシニカルな攻撃を善性・翼の鉄壁の守りが跳ね返す様。
抑揚がないゆえに後から突き刺さってくる斧乃木余接の暦に対する罵倒。
「後戻りできると思ってるんじゃねーぞ。ねえ、あなた、いつだって人生をやり直せるとか思っちゃってるんじゃあない?何を始めるのにも遅いなんてことはないって思っちゃってるんじゃあない?失敗してもうっかりしても取り返しがつくって思っちゃってるんじゃあない?」
「人生は最後にはプラマイゼロになる だって? は?そりゃあ死んだらゼロになるなんて、当たり前だっつーの」
斧乃木余接、よく言ったw
・作画
画だけでも円盤買って良し。
・音楽
いつもどおり、いいですね。クライマックスにテーマ曲のピアノバージョンが使われるのが常なんですが、終物語SPおうぎダークのdark cherry mysteryが秀逸だったので、ちょっとインパクトにはかけるかな、と、相対的に感じてしまいました。
・演技
日常ではまずあり得ない独特の台詞回しをいかにも自然に表現する声優さんたちが素晴らしいです。それぞれのキャラの決め台詞も相変わらず深いw 圧倒的な攻撃キャラを雪野五月さん、水瀬かおりさんが、逃げ場を与えないセリフで。そして、演出のところで取り上げた斧乃木余接の暦を足蹴にしながらのかっこいいセリフ、早見沙織さんの抑揚のない演技が特に効果的でした。
欠点を強いてあげれば、ここで終わりは、ちょいと中途半端だったかな、という所でしょうか。
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