連載中の小説が原作。
2012年4月スタート 全22話。30分枠。
・ストーリー
高校1年生になった折木奉太郎。モットーは、やらなくてもいいことはやらない、やらなければいけないことなら手短に。
今年、部員が入らないと廃部になってしまう古典部を存続させるため、入部してくれとOBの姉に頼まれる。部員は自分だけだと思い込み、部室に足を向ける折木。しかし、鍵を開けて中に入ると既に千反田えるがそこに居た。部員がいるなら入部する必要がないと、部室を後にしようとする折木であるが、鍵のかかった密室に千反田がいたことの謎を解くはめになった。
日常の些細な不思議を、「気になります!」が口癖の千反田に押し切られる形で推理する折木の学園生活が始まる。
ふわっと終わりましたね。目標、目的に向け、クライマックスからの怒涛のエンディングが好きな方には合わない終わり方です。
まだ、好きな人に責任を持ちきれない、覚悟を決めきれない男子高校生たちの戸惑いと穏やかな恋心の葛藤を描いているので、明確な答えを見せてしまうのはむしろ無粋と感じました。微妙な後味であるのは確かですが、これはこれで良いのではないでしょうか。
彼らはとても真面目なんですね。この頃の男子は理屈より本能で恋するものだと思うのですけどね。
・演出
お約束の導入や明確なキャラ設定を上手に映像化していて物語を楽しめます。
1話1話では?と思うエピソードもあるのですが、22話全部観ればきちんとまとまっているので、凄いなと思いました。
局所的なところなのですが、劇中劇(映画制作)の演出で、声優さんたちが素人高校生の演技を当てているのですが、それがすごくうまいです。アニメ観ていて(特に俳優さんなどがやっつけで当ててるのか、俳優としてそもそも大根なのか)これは上手くないなあと感じる時って大抵こんな喋り方をしているんですよね。良い声の持ち主だったとしても声の演技がきちんとできないと物語の邪魔になることが、わかるような演出・演技でした。
・作画
テレビアニメとして相当素晴らしいです。円盤買っても後悔しないです。今現在、この技術をきちんと継承できるのかとっても不安です。不幸な出来事をとても残念に思います。
・音楽
クラシック音楽も入れながら、シーンを支えています。ただ、選曲はどうなのかな、と思うところもありました。同じ一曲だけを使っているならともかく、中途半端な数のクラシック音楽を完全に同じシチュエーションとは思えない場面で使い回しているせいで、変に感じたのかもしれません。
・演技
中村悠一さんが櫻井孝宏さんのような演技をされているのがちょっと気になりました。これなら櫻井孝宏さんを起用した方が良かったんじゃないでしょうか。
若干奇妙に感じる部分があり、総合芸術としては手放しで楽しめなかったので、少し控えめです。もうちょっと控え目な星の数でもいいなと、話の途中で思ったこともありました。
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