2018年12月30日日曜日

寄宿学校のジュリエット

寄宿学校のジュリエット 総合:☆☆

連載中の漫画原作。2018年10月スタート。全12話。
何かって言うと、対立するグループと、それに翻弄され悲しい結末をたどる恋愛物語を、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」に例えること、とっても多いけど、あまりに大雑把にくくりすぎですよ。

・ストーリー
対立する2国が表面的な友好の象徴として創設した寄宿学校ダリア学園。その学園は全寮制で、2国がそれぞれの国の生徒のために建てた2つの寮を持っていた。2つの寮生は歴史的に反目を続けていたが、そんな中、高等部1年のそれぞれのリーダー格同士が恋に落ちた。二人は次々に降りかかる困難に立ち向かう。世界を変えることを夢見て。

・演出
立場上、周りにバレないように誤魔化し続けるんだけれど、この経緯とかまとめ方とかの盛り上げ方が、いまひとつ恥ずかしい感じなのが、若い層向けのアニメにとどまっているかなあ、と思わずにはいられないのです。
蛇足ですが、wikiではこの作品は「ロミオとジュリエット」を翻案している、と言っています。でも、バレないように誤魔化し続けることより、自分らの愛を正義として積極的に周りに相対していこうとする点が見えてこないと、「ロミオとジュリエット」を翻案しているとは言いづらいんじゃないかな。例えば「ウェストサイド物語」は翻案していると言えるけど、このアニメの範囲内では、設定を流用している、くらいの表現にしておいた方が良いんじゃないかなと思っています。ちなみに、「ロミオとジュリエット」も、そもそもオリジナルじゃあありません。シェイクスピアにとってはベースをラブコメ調に面白おかしくしたみたいなものなので、そう言う意味では、この作品も同様ですので、ありなのだとは思います。

・作画
ペルシアやシャルちゃん、蓮季は時折かわいいけど、基本的に雑かなあ。動きも含めて。

・音楽
OPが特にお気に入り。サントラもしっかりしてます。

・演技
キャスティングはいいし演技にケチつける点は自分には見当たりませんでした。

内容は普通に面白い学園ラブコメなんですけど、「ロミオとジュリエット」に乗っからずにオリジナルでやってくれていればなあと思うところと、作画の不安定さで、ちょっと辛めの☆2です。オリジナルで作っておいて、外野から、よ!現代のロミオとジュリエット!、とか評される方がカッコよくないかな。

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