久米田康治氏の漫画原作。原作は既刊既読です。単行本も次巻12巻で終わるって話をどこかで聞いたのですが、ソースが見つからない。どちらにしろ、最後のまとめ方は少々違うようです。また、エピソードのほとんどは原作に忠実ですが、全部を12話の中に収めることはできなかったのでしょう、セレクションになっています。ただ、並行に語っている二つの時代を結びつけるために厳選されているように感じました。アニメの制作がうまくやったと言えると思います。
2020年4月スタート 全12話。30分枠。
コロナ禍の中にあっても予定通り高クオリティで放映されたこと。まずはすごいな、と。
後藤可久士は、自分が下ネタ漫画家であるために、10歳の娘・姫や、その周囲に及ぼす悪影響を恐れて、ひたすらに自分の職業を隠している。隠し通すために父が必死にとる行動は、父の娘への深い愛情の賜物なのだが、何故か滑稽に見えてしまう。
そんな日常の中、実は、父は世間に対しても隠し事をしている。その隠し事が公にされたことにより、下ネタ漫画家としての命は絶たれてしまう。
姫が10歳の時のギャグが主体となっているストーリーと、姫が18歳になった時のシリアスな展開のストーリーを並行に走らせ、最後に収束させる手法がうまくいっていて、展開に惹きつけられるのと同時に、父娘の愛情の見せ方に深みが加わっています。二人の生活にも何か根本的な隠し事があるな、という謎解きの要素をこまめに挟み込むことで、単なるギャグ漫画・アニメとは一線を画す面白さになっています。
原作ではこの二つのストーリに、久米田康治氏の漫画家の日常を描くエッセイがついてきます。
・演出
・演出
なんとなく淡々とギャグと謎が繋がっていく漫画がやたらカッコよくアニメ化されています。作画、音楽、演技を巧みに融合しているので、アニメ化して良かった漫画だと感じました。「やがて君になる」のような新たな発見はないのですが、アニメ化の原点である、動いて喋ってくれることだけで感動できるような演出です。
・作画
動くだけで、どうしてこんなにカッコよくできるのか不思議です。何気なく漫画では見ていた扉絵が、こうもカッコよくなるのか、と、それだけでも原作好きにとってはご褒美です。
動くだけで、どうしてこんなにカッコよくできるのか不思議です。何気なく漫画では見ていた扉絵が、こうもカッコよくなるのか、と、それだけでも原作好きにとってはご褒美です。
オープニング・エンディングアニメーションは一本のショートアニメのようです。
・音楽
劇伴も良かったですが、OP/ED曲もかなりお気に入りです。
・演技
非の打ち所がないキャスト陣です。
強いてあげれば姫役・高橋李依さんが特に良かったと思いました。可愛くて良い子の姫ちゃんを、声の力で嵩上げしています。
☆は少し甘めかもしれませんが、単なるギャグアニメではないストーリー、漫画が動くと更に感動できるんだなということを再認識させてもらったアニメ、という点を考慮して、満点で。
☆は少し甘めかもしれませんが、単なるギャグアニメではないストーリー、漫画が動くと更に感動できるんだなということを再認識させてもらったアニメ、という点を考慮して、満点で。

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