2020年6月17日水曜日

とらドラ!

とらドラ!  総合:☆☆☆☆

安心の長井龍雪監督と岡田麿里シリーズ構成の青春ラブコメ。キャラクターデザインに田中将賀さん。のちに超平和バスターズとなる3人。J.C.STAFF制作。
ラノベ原作。原作は未読です。
2008年10月スタート 全25話。30分枠。

・ストーリー
ヤンキーではないのに、生まれつき目つきが悪いことから、これまで不良と誤解され生きてきた高須竜児は高校2年生に進級した。何事にも噛み付き暴力も辞さない凶暴さを持ちながらその小柄なルックスから手乗りタイガーの異名を持つ逢坂大河と同じクラスになる。彼らの出会いは最悪だったが、住んでいるところが隣同士であること、大河が家族との折り合いが悪く一人暮らしであったことから、実は世話焼きな一面を持つ竜児が何かと面倒を見始めることから、二人の奇妙な関係がスタートする。大河は同じクラスのやたらテンションの高いみんなのまとめ役・北村祐作が好きで、竜児もやっと同じクラスになれた悩みがあっても常に表向きは元気いっぱいな櫛枝実乃梨にずっと憧れている。大河と竜児は、お互いの恋のために共同戦線を張ることになるのだが。

あの時、大河が違う行動を取っていたなら。もっと早く、竜児が行動していたなら。と、あっという間に通り過ぎてしまう高校生活を、後悔する間も無く、落ち着くところに落ち着いていく展開に惹きつけられます。4人に後から加わる川嶋亜美も加えて繰り広げられる5人の関係の変化や5人のそれぞれのエピソードも、単なる縦割りではなく、複雑に絡み合いながら高校生活のイベントを交えて進んでいくストーリー仕立てが面白かったです。

・演出
話の進展を、さりげない仕草の変化、態度の変化、言葉の変化により徐々に見せていく演出がスマートです。

・作画
派手なアクションはないのですが、安定して動きも自然で、好感度の高いキャラ画です。円盤買っても作画に不満は持たないのではないでしょうか。

・音楽
効果的です。OP/EDはそれほどでもなかったので、飛ばすことが多かったです。

・演技
大河役・釘宮理恵さん、

櫛枝実乃梨役・堀江由衣さん、

北村祐作役・野島裕史さんが、

作画の演技とシンクロしていて、見事でした。特に釘宮理恵さんと堀江由衣さんの表向きと本気の時の台詞回しの違いが心情をしっかりと表現していて、見応えがありました。

キタエリさんの少し大人びた、これまた裏表のある表現も絶妙でした。

竜児役・間島淳司さんも良かったのですが、

ちょっと、杉田智和さんと被っちゃう感じだったのが残念だったのと、竜児の鈍さが不必要に強調される場面があったのが、ほんの少しだけ惜しかったなあ、と感じました。

若干出し入れはあるみたいですが、ほぼほぼ、原作終盤と並行して制作されていて、原作通りのストーリーのようなので、元が優れていたと考えますが、アニメに仕立てる料理の仕方も上手かったんじゃないかな、と思います。

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