☆☆☆☆☆にしたくてしようがないアニメです。
漫画が原作。原作は既刊既読です。
2020年1月スタート 全12話。5分枠。
・ストーリー
桜の季節。広い河川敷の土手を歩いていた「えり」は、後ろから二人のアイドルに声をかけられる。
彼女らは近くでライブをするという。
チラシをもらい、何気なく足を運んだステージにはまばらな観客。

アイドルというのはもっとキラキラした存在だと思っていた「えり」だったが、ひたむきに頑張るChamJamの七人のメンバー。桜吹雪く中、チラシを手渡してくれた女の子が、こちらに気付いて手を振ってくれる。

この瞬間、「そのキラキラは、想像を遥かに超えて、私は君に殺されかかったんだ」

と感じ、この後のえりは、収入の全てを推しに貢ぎ、自らの服は常に高校時代の指定ジャージ、その赤い姿に新規は恐れをなすというその名も「えりぴよ」。古株にして唯一の舞菜ヲタへと変わっていくことになる。
みんなのために一生懸命に頑張るアイドル達と、それを一生懸命応援するアイドルヲタク達との、恋愛とは少し異なる一風変わった両想いのひたむきな関係を、時には面白おかしく、時には感動させてくれる物語。
・演出
原作も面白いのですが、ギャグも、心温まるエピソードも、アニメでの演出の方に軍配が上がります。これは、作画、演技、音楽の三拍子揃っているからだと感じました。アニメ化してよかった漫画です。
ただ、ちょっと気になる点も。
文が空音と微妙な雰囲気になるエピソードで、文がそこまで起こる背景が原作では語られているのですが、アニメでは省かれています。このため、文が嫉妬で空音に反発しているように見えてしまうのが残念でした。
えりピヨ・トナカイが停電の中で先導するエピソードは原作に無いし、なんか浮いてるなと感じました。もっとも、最終話のステージに立つ舞菜を支えるえりピヨの伏線となっているので、かろうじて可、という感じです。
・作画
悪くはないです。テレビアニメとして十分ですし、動きも少しデフォルメ化された感じですが、印象は悪くないです。ChamJamのパフォーマンスも、昨今のいかにも3GCDな感じではないのが、全体のバランスを損なってなく、かつ、動きもわりと自然でよかったと思います。
・音楽
劇伴が非常によかったです。単品として聞くには若干退屈するかもしれませんが、シーンを引き立てる効果はすごくありました。また、オープニング含めたChamJamの楽曲も詞からしっかり考えられていますし、曲そのものもお気に入りです。エンディングも内容にかぶる名曲のカバーを使っていて本編を締めるのにいい感じでした。
・演技
特に、ヒロインのファイールズあいさんが素晴らしかったです。テンション上げた時は勿論なのですが、ストーリーで書いたセリフなど、心の内を表現する際の情感もバッチリです。ChamJamのメンバー、ヲタクの前野智昭さん、山谷祥生さん、セリフは少ないですがフタッフの中村悠一さん、佐藤聡美さん、伊藤静さん、など、ちょっと役も含めて抜かりないキャスト陣もこのアニメの見どころでした。
自分的には2020年春アニメの覇権アニメです。

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