結城友奈は勇者である 総合:☆☆☆☆☆
1.なり方
魔法少女は自分の願いを叶えるためになる。
勇者は神に指名される。
2.なって何をするか
魔法少女は願いを叶えてもらう替わりに大きな力を得て魔女と戦う。
勇者は使命感から地の神の力を宿し、天の神と戦う。
−− 以下ネタバレ ––
3.実態は
魔法少女は力の代償として宇宙全体の生贄となる。
勇者は地の神の力を使う代償として地の神の生贄となる。
4.何を思うか
魔法少女は宇宙全体の生贄にされたことに絶望する。
勇者は仲間が犠牲にされたことに絶望する。
5.どうなるか
魔法少女は一人の少女の犠牲により救済される。
勇者は一切の犠牲を許さない。
細かいツッコミは可能ですが、とりあえず大雑把にストーリー全体を通して、以上のような違いがあると思っています。そして、1から3までの設定の部分を、日本人の深層心理に根付く、日本古来の思想を利用することで、「ゆゆゆ」は日本人にとって、とても身近になり、彼女たちの置かれた状況により共感しやすくなっていると思うのです。舞台設定が「まどマギ」はお伽話ですが、「ゆゆゆ」はそれよりリアリティを感じるのです。用意した舞台の違いと、その舞台が優れていること。「ゆゆゆ」は「まどマギ」の単なるパクリではないことがメッセージとして伝わってきます。
「ゆゆゆ」が「まどマギ」のアンチテーゼなのは、4から5で、「ゆゆゆ」が「まどマギ」世界の否定に走っていることから、確かなのではないかと考えるのです。
次回ではこの違いをもう少しだけ、掘り下げてみたいと思います。